えっ? これ実話なの!?
まぁ、どこの世界でも組織というものは上層部トップに届くまでに"勝てる要素の芽"を摘んでおいて、負けが確定するとリザルトの責任を押し付けてくる理不尽さは共通のものなのですね。
フォードのル・マン参戦と聞いて、じゃぁ、登場するのはあのクルマか? と考えていたら案の定でした。
私的にフォードが生産したクルマの中では、(レーシングカーではありますが、)GT40が一番格好良い!と兼ねがね思っていましたので実に喜ばしかったです。
フォードが優勝しても、そのレース結果には呆れるばかり。レース上の駆け引きはもちろん存在しますが、ビジネス上でのそれは、あまりにも汚い。
ケン・マイルズは、最初のテストドライブから、GT40のポテンシャルを見極めゾッコンだったのでしょう。そんな熱情やモチベーションを刈り取るところも、如何にもです。
現代の様にエンジニアとコンピューターが創るものでなく、「人が心を通わせる」クルマ創りとは、こういうこと...。
キャロル・シェルビーのコブラとともに、フォードGT40を思い浮かべるとき、ケン・マイルズの名を思い出さない訳にはいかなくなりました。エンディングには流石に驚かされましたが、モータースポーツほど光と影の陰影が濃いスポーツはないですね。だからこそ、いつもドラマが深いです。マット・ディモン+クリスチャン・ベールも熱演しています。
この映画は、一見の価値があります!
ーアマプラにて鑑賞しました。